workshop  演技教室「維田塾」

俳優志願者の96％は

挫折してしまうという。

生涯、煌めきつづけた俳優はいったい、何を大切にしてきたのでしょうか。

優れた俳優は決して役に扮したりしない。役という設定をわがこととして

身に引き受け、自分自身として

その場を生きようとするのです。

 

演ずるということは、

役の中に自分を

閉じ込めることではない。

閉じ込められた自分を役によって

解き放ってやることです。

「役」とは、私が私であることが出来る、私のための「解放区」なんです。

役によって私は私を取り戻す

ことが出来るのです。

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にんげんの悲しみと不安。生きることの典型がそこにあります。

その悲しみに思いを馳せる。

それが私たちの演ずる

ということの源泉です。

人間の本性は悲しみです。不条理劇は、その悲しみを執拗にえぐり、弄ぶ。

そうすることによって、私達をそっと

解き放とうとするのです。

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「演ずるということ」　　維田修二